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木鳩屋雑記

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ももこさん

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岡山は白桃の産地なのだけれど、おそらく普段岡山県民が食べるのはさほど大きくもない小~中玉の甘いか甘くないか食べてみての運だめし、のようなものがほとんど。そのかわりとてもお買い得です。進物用のものとは大きさも価格も扱いも何もかもまるで違います。お姫様と下女くらいたぶん違います。産地というだけのことはあって、知り合いの知り合いとか親戚の親戚とかいったルートを辿って農家が出荷できないものなどもよくおすそわけにあずかります。そのまま食べるのがもちろん一番ですけれど、毎日2つ食べても(食べます)食べきるのは明らかに不可能、という状態になってしまったため今年は煮ました。白桃を煮るなんて菓子屋としては大きい声じゃ言えませんが、初めて。今まではなんとなくもったいなくてできなかった。

左ふたつは二つに割ってコンポート、右ふたつはざくざく切ってジャム。どちらもレモンをぎゅぎゅっと絞って煮ます。左右で桃の種類が違います。ジャムにした方は果肉もピンクであった。
もう一箱、清水白桃(という品種がある)の進物用が届いているのですがこれは煮られません。さすがに煮るのは惜しい、生で食べねばという清水白桃信仰に近いものが岡山県民には根強くあるのであった。
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by kobatoyakigashi | 2009-07-28 21:43 | 与太話 | Comments(2)

うずまきパン

天領夏祭りが無事終わって翌日の今日、再び静寂を取り戻した商店街。「しーん」という音すら聞こえそうである。昨夜のアレは夢か幻だったのでしょうか、それにしても今日はかりそめにも日曜日ですよと思いながら久々にパンなど作ることにする。先日こさえたブルーベリーソースをパンにつけて食べたい気が湧きあがったため。大暑を過ぎたというのに、この食い意地をどうしてくれよう。

全粒粉の強力粉が余っているので、500グラム全部全粒粉の食パンを作る。夏は生地がどんどん発酵するから今日こそはむくむくの角食ができるかしらんと期待したが、残念。山食どまりでした。もうちょっと待てばよかったのだろうかなぁ。バターを少し入れれば膨らむとわかっちゃいるが、粉・水・イースト・砂糖・塩だけのパンでなければならぬのだから致し方ない。
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写真は横から見たパン。うずまきがかわいいでしょ。

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こちらは週末に出ていたレジ横のスコーンとマフィン。レモンとハーブ(タイムを使いました)のスコーンと苺のマフィンです。「レモンとハーブ」と書いていると「レモンハーブのスコーンちょうだい」と言われたので、「レモンバームみたい」と思う。まるで「レモンハーブ」というハーブがあるみたいにも聞こえる。あまり関係ない話ですが、私の母はイギリスのフィッシュ&チップスをなぜかいつも「チップ&フィッシュ」と逆に言う。しかもチップスのスを落としている。チップは複数形にしてくださらないと意味が変わってしまいますのですが。気になる私が神経質なのだろう。最近よく見かける「BABY IN CAR」というのもとても気になります。
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by kobatoyakigashi | 2009-07-26 22:31 | 店話 | Comments(0)

北と南のヨーロッパ

今日も保存食強化にいそしむ。ブルーベリーをたくさん頂いたので、砂糖とレモン汁で軽く煮詰めてソースに。ヨーグルトやチーズなどのゼリーあるいはババロアなどと合わせて食べるのが王道ながらおいしい。送ってくれた長野の友人曰くブルーベリーは長野ではスーパーマーケットなどにおいても廉価なのだとか。うらやましい。
長野県産の野菜や果物は気候が似ているからだろうがルバーブやあんずやりんごやブルーベリーやセロリなど、ヨーロッパの香りがするものがたくさんある。栗もおいしいし。岡山県(とくに県南)はヨーロッパでも地中海沿岸に近い気候なのでそういった高原作物との縁はうすい。ちなみに枇杷は信州ではあまり収穫できないのだそうです。枇杷の産地って九州ですものね。

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こちらは最近のかご作品。夏のお出かけ必需品かごバッグ。茶色の籐です。お出かけ用にかごを編んだのは初めてだったので配達用などとは違う緊張感があった。失敗は許されないという。しかも早く編まねば夏が終わってしまうという切迫感もあったので急ぎに急いで編み上げた。あーやれやれ。
口が巾着になるように生地を縫いつけ、ひもを通して鈴を結んだ。この生地は頂き物で、浴衣をほどいたものだそう。
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by kobatoyakigashi | 2009-07-21 22:19 | 課外活動話 | Comments(0)

珈琲+珈琲

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店のペースが夏はとてもゆっくりなので、保存食強化月間です。数日前作ったグラノーラを少し配合を変えて再び作ったり、収穫期のどっさりトマトをケチャップに煮てみたり、せっせと動きます。しかしそういうことをこまごまとやっているときに限って急にぱたぱたと売れてしまい途端補充に忙しくなり、保存食+店用で作業が思いがけずハードになるものです。あぁこんなことやってる場合じゃなかったーと後悔します。不思議です。

写真は新作です。珈琲のブランマンジェと珈琲ゼリー。ブランマンジェとは「白い食べ物」の意。基本はスライスアーモンドを牛乳にひたして香りをうつしたものに生クリームなどを混ぜてゼラチンでかためます。これはその応用で、珈琲豆をつけこんで香りをうつした牛乳を使っています。リキュールはベイリーズを使用。このベイリーズという酒はバニラアイスクリームにだばだばとかけて食べるだけでもおいしい。アイリッシュウィスキー、乳、チョコレート、バニラなどの香料をブレンドしたもの、らしい。珈琲ともとても相性がよいのです。
珍しくこれは100パーセント焼き菓子でない新作。ベイリーズと珈琲を使った菓子を出したいとずっと考えていたらこのような形になった。少しずつ混ぜながら食べるとゼリーとブランマンジェの甘い苦いのバランスが良く、つるりとおいしい。

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こちらはお誕生日ケーキ。中にはさんだ果物は時季到来の岡山産白桃、飾りはパイナップルとメロン。夏ですね。
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by kobatoyakigashi | 2009-07-20 22:38 | 試作新作 | Comments(0)

文章を練るように

ねっとりと暑い瀬戸内の夏が本格的な様相をみせております。道ゆく人々の数がめっきり減り昼さがりなど、しーーんとした静寂が町を覆っている感じ。雨が降ったあとは少し空気が入れ替わって過ごしやすくなりますけれども、蝉も朝からじゃんじゃん鳴き始めたし、あぁ夏。

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写真は青りんごのマカロンです。去年5月6月のマカロンで出していたのですが、今年はレモンのマカロンを作ってしまったため遅まきながら今頃の登場となりました。珍しくあまーいマカロンになっておりますので、濃く入れた紅茶などと合わせるとよいかと思います。あるいはお薄などでも意外と好相性かもしれない。「干菓子」と思えばマカロンの甘さは許容できる気がする。

フランス革命記念日とともに店も4年目を迎えました。節目です。この日が来るたびに(といってもまだ4回目だけど)、この暑い中操業開始しようなんてまったく何を考えていたのだろうと思う。バカじゃなかろか。
店を閉めてから椅子に腰掛けて一人ぼんやりお茶など飲みながら店内を眺めていると、ひとつひとつの物が入れ替わったり無くなったり増えたりしているのだなぁと思います。今まで作ってきたたくさんの菓子の中で、始めたときから作り続けているものもあり、作らなくなったものもあり、まだ見ぬものもおそらくたくさんある。文章を練るように、店も推敲され淘汰されて今にいたる。これからも、そしてそれは続く…とよいと思います。
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by kobatoyakigashi | 2009-07-16 23:43 | 試作新作 | Comments(7)

焼くか焼かないか

あふれかえりそうなレシピ本などを整理していて、ふと少し前の「暮しの手帖」が出てきた。定期購読をしているわけではないので、書店で見かけたとき欲しくなったときだけ買う。どの記事がその動機になるのかは買って帰ってすぐよりも、こんなふうにしばらくあるいは数年たってからのほうが明らかになったりする。たとえばこの号はおそらく「山ぶどうのかご」と「こけし」記事にひかれてとうっすら記憶しているけれど、今の目で見れば「グラノーラの作り方」だ。潜在的にはそうだったのであろう。

グラノーラというのは、ローストしたオーツ麦、ナッツ、ドライフルーツを混ぜて砂糖や蜂蜜で味付けしたもの。朝食に牛乳をかけて食べる、アメリカのたべものです。
ちなみにミューズリーというのもそれとほぼ同じたべものです。違うのは辞書によるとミューズリーはオーツ麦をローストしないところ、らしい。グラノーラはだからそのまま食べてもぽりぽり甘くてけっこうおいしい。

それでグラノーラを作ってみることにしました。オートミールをオーブンでこんがり焼き、途中刻んだナッツも放り込んで一緒に焼き、ドライフルーツを混ぜる。砂糖などを溶かしてぶくぶくしたところにオーツ類を一気に混ぜて、さらさらになるまでぐいぐい混ぜてできあがり。ドライフルーツやナッツはあるもので適宜代替しながら作る。溶かしたチョコレートをかけて固めてから適当に折ってもおやつになるらしい。

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しかしこれを壜に入れて置いておいたら、姪っ子ちゃんは「鳥のえさ?」とのたまった。確かにそれっぽいことは認めざるを得ない。
菓子としてでなく食事としてドライフルーツを摂取できるというのが魅力と思う。
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by kobatoyakigashi | 2009-07-13 22:10 | 店話 | Comments(0)

残るもの

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籐細工(私の場合はほぼかご編み)は細々と続けております。自転車のかごを取り付けたところまでは記事にしましたね。それ以降も四角いかごや丸いかごやこまごまと店の備品として使えるようなかごなど、こつこつその数を増やしております。
写真は編みあがったばかりのかご。皮籐という幅広で硬い籐で編みました。硬いのでかたちよくきれいに編むのに骨が折れましたが、なんとかできあがり。いつもよりかなり時間がかかった。しかし残るものを作るときには時間と労を惜しまないでおかねば、完成した作品が以後の時間に長く耐えられまいと思う。趣味とはいえ、作るならきれいなものを作りたいのです。

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こちらは半年ほど前に編んだ毛糸用のかご。籐の継ぎ目がどこからも出ない編み方なので(ふつうは裏側で継ぐので継ぎ目ができる)、毛糸がひっかかりません。羊毛をつむぐ人にと思って編みました。使ってもらえているようでうれしい。
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by kobatoyakigashi | 2009-07-06 22:32 | 課外活動話 | Comments(0)

菓子屋日乗

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玉ねぎのスコーン。クラフトで久しぶりに焼きまくった記憶も新しい、塩味の食事向けスコーンです。これは開業以前からの古いオリジナルレシピです。今ではごくたまに、思い出したように焼いて店頭にも出しています。トースターでしっかり焼いてバタをつけて食べる(スコーンはどれもそうやって食べるとおいしい)と、かくべつにうまい。玉ねぎとパン生地とか玉ねぎとスコーン生地とか、相性がすばらしくよい。

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試作・洋梨のクラフティ。クラフティとは作り方も材料もプリンに限りなく近いお菓子で、違うのはこのレシピの場合はサワークリームを使うというところです。これだけで食べると、とてもやさしい味。本にはアールグレイ紅茶風味のアングレーズ(カスタード)をかけて食す、とあった。香り高くエレガントであろうその味を妄想する。
(註:こちらは試作ですので店頭には出ておりません、悪しからずご了承くださいませ)

びわと梅のロールケーキ、今年も作っています。びわの自家製シロップ煮がなくなるまで作る予定です。お早めに。もう一つごくごくまれに(小声で)、メロンとキウイフルーツのショートケーキというのも出しています。メロンと生クリームの相性はすごくいい。苺よりいいかもと思うくらいだ。この良さどこかで…と思ったがこれはパフェと同じですね。色もミドリと白でさわやかなショートケーキになっております。瓜系は夏においしい食材ですからね。
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by kobatoyakigashi | 2009-07-03 22:35 | 試作新作 | Comments(0)

ガベがやって来た

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数ヶ月前のこと、あるギャラリーに出かけた折、なんとも素朴であたたかみのある色彩に織られた絨毯のような敷物が椅子に敷かれていたのを見たことがありました。わぁかわいいな!とひと目で私はその織物をすっかり好きになってしまった。同行の友人に「これはガベというもの」と教えられ、その呪文のような符牒のような響きとともにガベは私の記憶にしまわれていました。

そしてつい先日のこと、ひょんなことからガベの展示を拝見する機会に恵まれたのです。「ガベのおざぶ」という展示で、見ているだけで嬉しくなってしまうようなきれいな色と複雑な図柄のガベがどっさり。複雑なのだけれどどこかゆるい感じも同時にあって、これはどうやら織り手の「手」の違いなのかと思います。山とある中からひとつひとつ手にとって眺めて選ぶ楽しさよ。友人には「この季節にする買い物じゃないよね」とあきれられた。でもそんなこと全然気にならなかったのだ。ほんとうに。ガベはイランの織物なのだそうです。手織り、手染めとお聞きしました。

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どうぞ眺めて、座って、ガベにさわってみてほしいと思う。
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by kobatoyakigashi | 2009-07-01 20:27 | 店話 | Comments(0)