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木鳩屋雑記

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消しゴム判子の会

私の作った「仏像はんこ」が思いもよらぬところで発端となり、半年近く前から「消しゴム判子の会をしましょう」という計画がひそかに進められていて、先日ついにそれが実現することになりました。おいしいお昼ご飯と珈琲も、と盛りだくさんに楽しむために会場はあきさ亭(倉敷市本町)にお願いしました。
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真剣に消しゴムと取り組んでいらっしゃるみなさま。10時半開始とともにみなすばらしい集中力で気つけばお昼を過ぎていました。

なぜ菓子の作り方はお教えできない(営業秘密という意味ではない)のに消しゴム判子の彫り方はお教えできるのか、それはひとえに言語化ができるかできないかということのような気がします。私が「お菓子教室」なるものと距離を置いている主な理由は、「これをこうするとこうなります」という理路整然とした説明がうまくできず、ほとんど勘の世界で菓子作りをしているからなのだと思います。その勘というのは教えてできるものではなく、する者が動物のようになって感覚でとらえて体得していくきわめて個人的な体験と思っています。料理人が「親方はひとことも説明してくれなかった」と言いますがあれはしようにもできないからなのではないかしら。これは料理や菓子に限らず、おそらくすべての技術や職にあてはまることです。『1Q84』的に言えば「説明しなければわからないということは、説明してもわからないということだ」…ということじゃないかな。

ひととおり彫り終わり、あれこれ作品評などかわして談笑しながら、御題を出しそれぞれの記憶だけを頼りにそれを彫るのはどうかとか、多色刷りを作ってみてはどうかなど、楽しい提案も出ておりました。数人で彫る楽しみ方というのも、一人ではできないものもあり、まるで部活動のようでおもしろそうです。

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こちらは今回の御題(?)「カッパ」。
「御題、カッパです。書いてください」と冗談のつもりで(!)言ったのに、みな真剣に「カッパって耳あったっけ!」とか「口はくちばし??」などカッパ図に取り組んでいらっしゃいました。「アンパンマン」とか「ハットリくん」とかでも結構個人差のある作品になってよさそう。ふふふ。
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by kobatoyakigashi | 2009-06-30 23:14 | 課外活動話 | Comments(0)

初蝉

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7月にはまだ少し早いのですが、7月のマカロンが出始めました。去年も出ていたすもものマカロンです。今年は6月がレモンでしたので(去年は青りんご)、7月はすもも&レモンというスッパイ感じの顔合わせになる予定です。
すももを去年よりもしっかり煮詰めておりますのでかなり酸味のあるクリームになっていますが、マカロン皮と中身のベースとなっているバタークリームがこってりと甘いので、これくらいすっぱいほうがいっそ相性がよいはず。と思っています。梅のジャムというのもかなりの酸味ですけれど、マカロンに合いそうです。

アイビースクエアの横を走っているとき、蝉の鳴き声が聞こえました。今年初。夏至を過ぎたばかりというに、気の早いこと。
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by kobatoyakigashi | 2009-06-25 20:53 | 試作新作 | Comments(2)

チクタクと

高山なおみさんの『チクタク食卓』上巻(アノニマ・スタジオ)をふらりと手にとったらどうしようもなくなって買ってしまい、ちみちみと読むしあわせ。一時期私の鞄には常に彼女の『諸国空想料理店』(ちくま文庫)が入っていたということがあるくらい、この方の料理の取りくみ方と文章は私の血肉になっているといってもいい。きたないことも下品なこともいかがわしいこともいやなものもつらいこともぜんぶごちゃまぜにして、それでもそこからきれいな水が湧きでているような感じを受ける料理人。

『チクタク食卓』は毎日毎食のごはん記録のような本。『ヨーガンレールの社員食堂』といい、こういう日々の記録をまとめたものを読むのはなんておもしろいのだろうか。菓子のレシピ本はグラム数やオーブン温度など厳密で息が詰まるようなときがあって、そのとおり従うかどうかは別にしても、それはしかたのないことと思っているが、料理本はこういう雰囲気の方が私には良いようだ。作って食べてみたくなる。

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本日の試作、パイナップルとあんずのロールクッキー。
台湾の菓子にパイナップル餡の四角いおまんじゅうのようなものがあり、その雰囲気を真似てみたかった。クッキー生地は粉と砂糖と塩、それにサラダ油(ラードだともっと感じが出たかもしれない)を水で練ったもの。間にドライパイナップルとドライあんずを細かく刻んだものをはさんで焼く。ドライフルーツだけだとあっさりし過ぎるかもしれない。やはりナッツを少し混ぜるべきだったかな。
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by kobatoyakigashi | 2009-06-23 23:24 | 試作新作 | Comments(0)

過ぎ去るもの

クラフトが終わったら旅に出ると思いながら5月が過ぎ去り、6月には出ると思いながら6月も過ぎ去ろうとしている。菓子屋のオフシーズンは6・7・8月なので行くなら行くでとっとと腰を上げねばならぬのだが、ちょこまかと臨時休業ばかり頻発してしまっているのでまとまった休業日をとるにとれない状態。あまり近場というわけではないけれど県内ででも店を休まなければ一生訪ねることは不可能というところにせっせと足をのばしているのだ。これすなわち自業自得。しかし長い目で見たときに、ぜったいに今行っておいたほうがよいと思ったので。行ったところはそのうちまとめてご紹介したいと思う。ちなみに旅というのは県内ではなくもっともっと遠くのことです、もちろん。
以上、臨時休業の言い訳でした。身勝手な休業日、来てくださった方もいらしたでしょうに、ほんとうにご迷惑をおかけします。

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先日のお誕生日ケーキはチョコレートクリームでした。中はバナナ。飾りはさくらんぼ。もう5歳だなんてねぇ。
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by kobatoyakigashi | 2009-06-21 22:13 | 与太話 | Comments(0)

バナナとココナツ

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水無月、という風情の6月中旬。今年の梅雨はどうなるのかねーと思いながら試作をひとつ焼きました。バナナとココナツのバターケーキです。気温が上がってくるとバナナの追熟速度がぐいぐい上がり、冷蔵庫に放り込んでおいてもすぐ熟れすぎてしまいます。あぁ今日はバナナ使わないと、あぁバナナバナナ、とぶつぶつつぶやきつつレシピ本をばっさばっさとひっくり返し、焼いたのがこちら。

バターとグラニュー糖でキャラメリゼしたバナナをココナツ生地にころころとのせて焼き上げるとこのように。バナナのケーキといえば生のバナナをつぶして生地に混ぜこんで焼くというのが常道ですけれど、バナナをあまり好きでない私にそういうケーキは喜んでは食べられないのでした。そこで一度加熱したバナナを使ってみた。加熱したバナナは食べられるしおいしいと思うので、この作り方は賢い。一口食べて、なんだこれ!おいしい!と心ゆすぶられてしまったくらい。普段慣れ親しんでいる素材にもまだまだ全然別の思いもよらないおいしさのひきだしがあるに違いない、と思いました。
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by kobatoyakigashi | 2009-06-18 21:32 | 試作新作 | Comments(0)

枇杷のタルト

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ほとんど手入れらしい手入れを施されていない我が家(※畑)の枇杷の木にも、枇杷の実がいっぱい。母によってかなり収穫されたのちはあちこちに配ったり食べたりシロップ煮にしたりといろいろ工夫する日々が続いております。それでもダンボールにあと一箱分くらいある。まぁ枇杷の実はほとんど皮と種なのでそれくらい残っていても消費は不可能ではあるまい。枇杷と格闘しているさなかに佐藤錦の到来物がこれまたダンボールで届き、これもまたとてもうれしい。それで写真のタルトはびわのタルトです。枇杷のシロップ煮にしたものを使っています。下はアーモンドクリーム。生の枇杷でもできますが生を使うと切り口に茶色くあくが出てしまうので、シロップ煮の枇杷です。

枇杷といって鮮明に覚えているのは、小さい頃こっそりおやつに貰ったときのおいしさです。なにこれ!こんなおいしい果物はじめて!と思いました。あれはたしか祖母がわけてくれたのだったと思うけれど、もしかしたら母だったかもしれない。
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by kobatoyakigashi | 2009-06-16 21:32 | 試作新作 | Comments(0)

ジャムおばさんたち

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飛び石をとぶようにぴょんぴょんと休業・営業をくりかえす6月上旬。そうこうしているうちに入梅しました。家の枇杷がどんどん収穫されています。いたまないうちに、明日にでもコンポートを作ろうかなぁ。木苺も収穫期に入っていて、いつのまにか母によってラズベリージャムがこしらえられて壜ががんごんと増殖しておりました。「ひとつはいちごとラズベリーの混ざったやつ、ひとつはラズベリーだけのやつ」だそう。うちにはジャムおばさんが二人もいるのだ。私は家ではジャム類作らないのだけども。

写真は新生姜のバターケーキです。今年もこのケーキを作る季節がやって来ました。新生姜をスライスしたものを砂糖と水を煮立てたシロップで煮ることしばし。その生姜をきざんで混ぜて焼いたものです。煮たシロップは甘くないソーダで割るとジンジャーエールになり、これがまたうまいのです。暑くなってくると必ず飲みたくなるぴりぴり甘い炭酸の飲み物。
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by kobatoyakigashi | 2009-06-10 20:09 | 店話 | Comments(0)

なぜ本を買わずにいられないか

先月末に発売された村上春樹の新刊を求めて近所の本屋を何軒かまわったが手に入れられなかった(上下巻で下巻だけはあった店もある)。その翌日がちょうどよく休業日だったので岡山市内の丸善まで足を運ぶがそこでも売り切れ(やはり下巻だけがあった)。丸善には近所の本屋ではお目にかかれない種類の本いろいろを手に入れることができたので、それはそれで満足。しかし肝腎の私が今一番読みたい村上春樹の新刊はない。不満。

そこで①書店に予約しておく②もう少し時間がたちどの本屋にもあふれかえるほど並ぶのを待つ、という選択肢が生まれる。ここまで来ても無いのだから…と私はほぼ②の心境に近くなっていたのだけれど、いやいや今読みたいんだよう!という気持ちもまだ少しあるし、ちょっと珈琲でも飲んで気持ちを落ち着けようと思い珈琲屋に行く途中たまたま目に付いた書店に「まさかな」と思いつつふらりと入るとそこに!しかも大型書店で売り切れていたほかの新刊も一冊だけ残っている!ということがあった。もちろん速攻で買う。この日の総書籍費はエライことになっていた。内訳;合計単行本5さつ文庫2さつ、そして専門書1さつ。重いっす。

どうして本を買わずにいられないのかは私の人生の命題…というと大げさだが古本屋も新刊書店もネットの本屋もあまさず使う。インターネットで買うからといって町の本屋に行かなくなるわけではなく、今までとても手に入りにくかった本までインターネットではきめ細かく選ぶことができる。単に本を選ぶ選択肢がひとつ増えたというだけで、むしろ書籍費はかさむ一方。伊藤まさこさんの著書に「やめられないし、やめる気もない鍋買い」と書いてあったのを福音と思ったけれど、私にとっては「本」にも置き換えることができるであろう。あーあ。またやってしまった。つい先日も古本を山ほど買っちゃったばかりだというのに。しかも買った本は処分できない(というか、する気もない)し。この年齢になれば今更「無駄遣いして!」と怒られることもないのだけれど、この後ろめたさは何なのでしょう。

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気を取り直して、先日のお誕生日ケーキ。N.Y.チーズケーキを果物で飾る。
キウイフルーツとルビーグレープフルーツ。
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by kobatoyakigashi | 2009-06-04 23:16 | 与太話 | Comments(0)