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木鳩屋雑記

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家を建てる

少し前ずいぶん暖かだった頃、室温においておくだけでだらけてきていたバターでしたが、さすがにここ最近の花冷え日和にはだらけ過ぎることもあまりなく扱いやすいです。冬場はいつまでたってもかちこちだし夏場は冷蔵庫から出した途端にぐんにゃりするし、そのときどきの温度に対応するために努力を要する食材。まぁ温度湿度に左右されるのはバターに限らずすべての食材なのですが。温度湿度に対応でき、食材の性質を見抜き、すばらしくおいしい組み合わせを編み出す、技術的にはそういう菓子屋が夢です。あと、見るからにおいしそうで、食べると期待以上のおいしさで、しかも食べている姿(人も菓子も)がきたなくならず、そしてまた食べたいと思う菓子、というのが理想。だから一度来てくれた人がまた姿を見せてくれたりすると、それはもううれしいのでございますよ。

f0131641_204004.jpgこちらは先日のお誕生日ケーキ。「家を建ててください」というご依頼を受け、小さなクッキーの平屋を建てました。ご依頼主は建築関係のお仕事をなさっていることもあり、うかつな家を建てるわけには…と思いながらオーソドックスな切妻造。

立体をクッキーなどで作るときは、まず型紙を切って組み立ててみます。クッキーの厚みがあるのでそれを考えながら。これくらい小さいとクッキーの重さを計算したり焼成時の膨張分を調整したりしなくてもよいし、パーツも少なく小さくて軽いので、比較的かんたんに作れます。大きかったり2階建てになると物理的思考を要求されてくるため、ど文系の私にはちょっとたいへん。
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by kobatoyakigashi | 2009-03-27 21:24 | 店話 | Comments(0)

まかないの内側

f0131641_1933164.jpg柚子をたくさん頂きましたので、柚子シフォンケーキを焼きました。小粒の柚子を3個ぶん、皮をすって汁をぎゅううと絞る。切り口が黄金色になるところがかわいらしい。先週末に出していました。
さて残りの柚子をどうするかとひとまず白味噌を買っておき、柚子味噌にして蒸した鶏肉などにかけて食べてやろう…ともくろむ。海老や大根、里芋、こんにゃくなどで田楽にもうまし。

f0131641_19335028.jpgこちらはある日のまかないサラダ2種。気温が上がってくると生野菜もおいしく食べられるようになってうれしい。多めに作って2、3日かけて食べています。

『ヨーガンレールの社員食堂』をめくっていて特に心ひかれた、りんごとセロリと干しあんずのサラダを試す。オリーブオイルの代わりに粒マスタードと蜂蜜とレモン汁を混ぜたものをかけて食べる。この本には材料の具体的な数量が書かれていないので、適宜味見しながら自分の好みで材料をあわせて調味してゆく、そういう作り方ができる。

赤い皿は、にんじんのサラダ。にんじんを千切りにして塩をかけておき、しんなりしたらレモン汁や胡麻をすったものを混ぜて味をととのえただけのもの。このサラダはいろいろな人が著書などで紹介しているのだが、ほんとうにおいしい。レモンがなければかぼすでもすだちでも柑橘類をしぼって混ぜるか、それもなければ酢でもよい。その場合は胡麻を多めにするとおいしいと思います。
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by kobatoyakigashi | 2009-03-23 19:59 | 店話 | Comments(2)

甥っ子のふんどし

卒業式なので学校がお休みという甥っ子(小3)が朝やってきました。一年間のプリント類をまとめたものと習字や絵などをまとめたものを各一冊ずつ綴じ(一応)製本して持参していた。こどものやることに対する興味津々で見せてもらう。
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水彩。「これ、あいなめ」だそうです。釣りをするようです。
巻尺で大きさをはかって16センチ、大きいうれしい、ということらしい。お題は「宝物」とか。さかなの口から出ているのは釣りの仕掛け。巻尺の引っ掛けるところなぞ芸がこまかい。
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クレヨン。つばめとちょうちょ。ありやくももいます。おそらく菜の花と。虫や動物が好きらしい。
この冊子ちょうだいよ、と喉まで出掛かる。画用紙をおさえている小さな手が画伯。
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by kobatoyakigashi | 2009-03-19 21:24 | 与太話 | Comments(0)

すばらしい日々

本日を持ちましてホワイトデーとの魂のぶつかり合いが終末を迎え、安眠を貪ることができます。準備期間中は「今すぐ来てくれませんかーー」と泣きごとを言う私の手伝いに来てくださった方々の存在に励まされながらなんとか乗り越えた感じ。店に人が居るというだけでそのことを頼みに思っている自分を発見しました。やはり手がもう2本増えるというのは心強いものだなぁとありがたかったです。そのおかげもあって今年は去年のように棚ゼロとか早仕舞いとかいう情けないことにはならずに済んだので、ほんとうによかった。そしてご来店くださった皆様、どうもありがとうございました。よいホワイトデーをお過ごしになれたでしょうか。

f0131641_21365533.jpgこちらは期間中にご注文いただいたお祝いケーキ3台。

この時期は別離や異動の季節でもあるので、花束を持って歩いている人をよく見かけます。送別会も多い。じゅうぶん名残りを惜しんでいただけたかしらん。



久しぶりに本屋に立ち寄り、別冊太陽の土門拳特集と高橋みどりさんの『ヨーガンレールの社員食堂』を入手して自らの労をねぎらう。気にはなっていたけれど買うふんぎりが…という本はこういうタイミングが好機。
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by kobatoyakigashi | 2009-03-14 22:12 | 与太話 | Comments(2)

カシスのマカロン

f0131641_2152238.jpg木の芽どきの雨がしゃらりと降る。沈丁花が一番のりで春の香りを漂わせています。気温もじょじょに上がっているらしく、薄着でも寒くなく作業できるようになりました。しかし体温調節が難しいため、冷えによる腹痛なども意外と頻繁なこの季節。あまりに腹が痛くなったときは、すごすごとカイロを貼る。確実に体力は下降中、衰えをしみじみと感じる。仕方ありませんね。メンテナンスしながら、死ぬまでは元気でいたいものです。

写真は3月のマカロン、カシスです。カシスはかなり好きな素材。強い酸味とラディカルな風味。皮の薄紫色は食用色素ですが、クリームのアオムラサキ色はカシスの色素です。すばらしい発色のよさ。甘酸っぱいクリームをたーっぷりはさんでありますので、どうぞ堪能してくださいまし。よろしくお願いいたします。
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by kobatoyakigashi | 2009-03-06 22:07 | 店話 | Comments(0)

映画館前のqueue

「チェンジリング」を見た。その日は映画館のチケット売り場が私が購入した後くらいからシルバーのおじさまおばさまたちで大混雑してきて、なぜだろうと訝しんでいたがどうやら原因は「おくりびと」らしかった。「少年メリケンサック」ではまぁまずないだろう。そして「チェンジリング」の劇場はとても空いていた。うぅむアカデミー賞。

1920~30年代のアメリカという設定そのものがすでに魅力的だというだけで見に行ったようなものだったが、「チェンジリング」はよかった。アンジェリーナ・ジョリーの帽子とコートと手袋がかわいらしかったし。内容については見ていない人のためにも触れないほうが賢明と思うので、そんなへっぽこな感想しか書けないのが残念。電話の交換手の後ろをローラースケートでじゃーかじゃーかと動きまわるアンジェリーナ・ジョリーもすてき。あぁどうしてもへっぽこな感想になる。へっぽこついでに、「プルートで朝食を」のときのキリアン・マーフィー(女装がとてもかわいいのです)と「チェンジリング」のアンジェリーナは体つきやしぐさがよく似ています。髪型のせいか。顔の骨格が似ているのかな。(アンジェリーナがおかまっぽいという意味ではありません!)
結果的に巨大な組織悪と戦うことでしか自分の小さな希望を燃やし続けることはできない、のですね。たとえ戦うことは本意でなくても。被害者と加害者が直接対峙する場面がやるせなくもよかった。
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by kobatoyakigashi | 2009-03-03 22:40 | 与太話 | Comments(0)

どシーズン

f0131641_15555183.jpg一年で一番と言っても許されるのではないかというくらい忙しい季節が刻々と近づきつつある今日この頃、緊張感のある日々を送っております。何がそんなに忙しいかといえば、「白い日」に他ならず。潤沢な仕入・包装材・印刷物、商品の種類豊富で円滑な提供。祝い菓子や季節菓子というのは「その時」に用意できていなければ、全く無意味です。だからここは気を抜いてはならない正念場なのです。
f0131641_1556675.jpgひとまずのところ、バター欠品問題はなんとか終わりを見ました。仕入さんが「入荷します」と請け負ってくださったのでそれを信じる。しかないであろう。もうあんな思いをするのは嫌だよう。

左の写真上下は同じもので、先日お引出物にご注文いただいたもの。お引出物は包装にかかってからが勝負というようなところがあり、悩みながらも楽しい時間。包装あれこれにかかり始めると、時間はあっというまに過ぎる。お引取りの瞬間、「どうぞ末長くお幸せに」と黙ったまま祈るように祝福する。ぴかぴかの頬のお二人を見ながら、喜びに寄り添えるというのはいい仕事だなぁと思う。

f0131641_15565171.jpgこちらは先日のお誕生日ケーキたち。

上は授乳期のお母さんも食べられるよう、乳脂肪(バターと牛乳と生クリーム)を使わないで作ったもの。太白胡麻油(製菓用)、豆乳、豆乳ホイップなどで代用しました。香りづけにいつもはリキュール類を使いますがこのケーキには苺のソースを薄めたものを。表面の削りチョコも控えて、苺ソースをのばしてうすいピンク色に仕上げました。
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下はチョコレートでというご要望に沿い、アフロ炸裂です。
こうして気がつくとやっぱり対称的で切りわけやすい飾りになってしまっているのですよね。洗練された非対称的な飾りに憧れもしますが、向き不向きというやつかしら。

ともあれ、ご注文くださった皆様、ほんとうにありがとうございました。
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by kobatoyakigashi | 2009-03-01 22:54 | 店話 | Comments(0)