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木鳩屋雑記

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遊牧民のクラッカー

f0131641_2195190.jpg先日、ブータン旅行から戻った友人がヤクのチーズを乾燥させたものをお土産にくれました。ためしに少し齧ってみると、まぁかたくてほとんど齧れないので舐めるようなものですけれど、遠い記憶をゆさぶられるような香りがしました。干し草のような、太陽であたためられた地面のような。チーズ自体はからっからのかっぴかぴで、2昼夜水に漬けておいてようやく包丁(出刃)で刻めるくらいにやわらかくなりました。真ん中に芯がちょっと残っているけれどこれくらい戻ればなんとか使えそう。

おそらくもとは切り餅の半分くらいに切ったチーズの、真ん中に糸をとおして数珠つなぎにして干すようです。高野豆腐というか凍み豆腐のような形態といえばわかりやすいのだろうか。写真の上の方にあるのがわかるでしょうか。
とても貴重な食べ物なのだということは、飽食の日本人でもわかります。

戻したこのチーズを刻んだものを混ぜこんでクラッカーを焼きました。チーズだけを混ぜたものと、タイム(ハーブね)もふったものを焼きました。タイムとは好相性でなかなかいけます。このチーズを作ったブータン人は、こんなふうに加工してどこか遠いところの日本人が食べているなんで想像もしていないだろうと思うと、時間も空間もぴゅーんと飛び越えてしまう食べ物とは愉快なものよ。ブータン人は(おそらく)遊牧民ではないけれど、このクラッカーを食べながらユーラシア大陸のどこかを風のように走る遊牧民のことを考えている日本人の私がいる。
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by kobatoyakigashi | 2009-04-23 21:40 | 試作新作 | Comments(0)
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